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旬の食材と発酵食品で「安心な食」を家庭に届けたい。多国籍料理教室「ハレとケ」

おしゃれな街、横浜のすぐ一駅先にある家庭料理教室「ハレとケ」。主宰の五味幹子(ごみ みきこ)先生は元スキューバダイビングインストラクターで、多国籍料理を家庭で楽しむためのコツを教えてくださいます。明るくて楽しいお料理教室で教えるレシピは、じつは健康にも徹底的に気を使ったものばかり。知らずに口にしている「ケミカルなもの(化学調味料)」を食卓から出来るだけ減らしたい、と語る五味先生。美味しく楽しく美しく、そして健康を考えた料理を教えてくださいます。

2017年12月27日更新

五味 幹子(料理教室「ハレとケ」主宰)

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家庭料理は安心で美味しいものを。でも手間は省いて

「おうちで、手早く美味しく、見た目も美しく。『美味しそう!』って声が上がるようなお料理を作って頂きたいと思っています。今の時代って、買えば何でも手に入りますが、食べて健康になれる、安心な食事はやはり家で作りたいものです。」

そう語るのは料理教室『ハレとケ』主宰の五味幹子(ごみ みきこ)先生。お教室の名前『ハレとケ』は日本の昔からの生活文化『ハレの日』と『ケ(日常)』を表しています。日常の『ケ』を重視したお料理を伝えようとしています、とのこと。

「家庭料理はプロのお料理ではないので、どこまで楽に出来るかも大事です。手間とお金をかけて作ろうと思えば何でも作れますが、女性はお仕事していたり、子育てで忙しい。あまりに手をかけたお料理をよく私は『それはお店レベルですね』って言います。省ける手間を省いて安心で美味しく、がモットーです。」

『ハレとケ』で教えるお料理は日本料理、インド料理、スペイン料理、中華点心…多国籍ですが、レシピはどれも“わたしでもうちで作れそう”と思えるように工夫されています。五味先生が教えたいのは凝った本場レストランのレシピではなく、あくまで家庭料理。『毎日の家の食事こそバラエティ豊かな楽しいものであってほしい』という気持ちがメニューの多様さに表れています。

レッスンは先生のご挨拶に続き、生徒さん同士の自己紹介から始まります。『ハレとケ』はメールで予約する1回完結の料理レッスンなので、新しく参加する初心者やお一人で参加の生徒さんもかなりいます。そういう方にも気後れなく馴染んでもらうための工夫です。

日本の知恵『発酵食品』を積極的に利用

自己紹介が終わると、この日作る料理のレシピに目を通します。レシピには五味先生の「食」に関する考え方が反映されており、レッスンを通してそれが自然に身に付くようになっています。この日は『ハレ』の献立、おせち料理をレッスンします。

おせち料理は作る品数が多いうえに家庭料理の中では手間のかかるご馳走です。先生のレシピを追いながらこの日の手順を確認します。メニューで一番シンプルに感じたのは、大根とサーモンの柚子風味の和風マリネです。しかし、このマリネもじつは五味先生の得意とする発酵食品を利用した一品。

日頃から甘酒・酒粕・味噌といった身近な発酵食品をふんだんに利用することで「ケミカルなもの(化学調味料)」を家庭料理から省くことができる、と先生はおっしゃいます。

「自分でいま、何を使っているか、何を口にしているかが分からないと、安心できませんよね。家でせっかく手作りしても、調味料が不完全だと身体に良くないと思います。みりんを使っているつもりでみりん「風」調味料だと、みりんではないですし、料理酒「風」調味料も料理酒ではない。じつは使っているつもりもない化学調味料のアミノ酸が入っていたりするのです。このお教室では調味料すべてに自然なものを利用しています。」

先生がここまで食を通して健康に気を付ける理由は、ご自身が30歳前後で病気を経験し、大きな手術を受けたためだそうです。美味しく、安全安心な身体によいものを。これがレシピづくりの大きな基本姿勢だそうです。

自然からの贈り物『旬の食材』を料理に

次に先生のレシピに目立つのが、その季節ごとの『旬の食材』です。その季節に自然に育つ食材を使えば季節をより肌で感じられると五味先生はおっしゃいます。この時期のごちそう・鰤(ぶり)を使った焼き物や、デザートにも干し柿を使います。

この季節に美味しい牛蒡も、食感を活かすために少し手間をかけてご馳走にします。下茹でしてから薄味で軽く煮て、質の良いコメ油でカラリと揚げ、最後に和える黒ゴマの合え衣には隠し味の発酵食品「自家製醤油麹」を少し加えます。

こうして旬の食材と発酵食品の旨味を活かしたお料理は、薄味ながら物足りなさがありません。「あら、味が薄いかしら?」と思うと塩や砂糖、出来あいのあわせ調味料をざっと振りかけてしまいそうになりますが、食材の持つ味わいと発酵食品を上手に利用すればそんな必要はないのだと学ぶことができます。

ごく普通に見える「家庭のキッチン」に知恵と工夫を

お教室は先生の明るいきれいな自宅キッチンです。ここにも「自分の身の丈にあった、それでいて毎日の使い勝手の良いものを」という想いが込められています。

例えば、DIYで作った道具棚。先生のご自宅は賃貸であるため、釘を打てません。つっぱり棚を利用して道具棚を作りました。調理台からガス台への導線、冷蔵庫の配置。どの家庭でもすぐに真似できる美しく機能的なアイディアが詰まっています。

手の届く普通の家庭のキッチンで、プロならどんな工夫をするのか、それを身近で見られるのも大きな勉強かも知れませんね。

『おもてなし』をするための基礎知識も

五味先生のお教室はリピーターさんが多い、と伺いました。この日もずっとお教室にいらしている生徒さんが何名も参加なさっていましたが、皆さん、さすがの手際のよさ。お料理教室に料理テクニックだけを学びに来ているのなら、生徒さんはすでにかなりのお料理上手です。それでもリピートする生徒さんがこれほどいるのは、どんな秘訣があるのでしょう?

五味先生のお料理教室には『おもてなし』を学ぶというテーマもあります。食材の効能、上手な食材選びなどの料理に関する情報だけでなく、お正月なら旧暦カレンダーをパッと呼び出すための覚え方、盛り付けの際には見栄えだけでなく“縁起が良い”とされる盛り付け方、など。五味先生のお料理教室では文化的なことも学べます。

御覧ください、この日出来上がったお料理と美しいテーブルセッティングです。お正月らしさを目でも楽しめる朱塗りの食器で統一されています。

試食の時間を楽しむために先生が用意するのは、お料理にあうお酒や、お酒の飲めない方にはお料理にあったお茶。この日は冬の身体が温まるようにと黒糖で漬け込んだゆず茶でした。お料理だけでなくお食事の時間演出もとても大事になさっているということが伝わります。

一生懸命お料理を学んだあとのゆったりとした食事のひとときは素晴らしく、リピーターの生徒さんは毎回これを楽しみにいらしているのかも知れません。先生の細やかな心遣いでお替りも出てくるし、このおもてなしぶりは、まるでホームパーティのようです。

これからの夢を伺いました

料理教室『ハレとケ』を開いて4年、教室の他にもお料理番組の監修や雑誌への取材協力、そして外資系調理器具メーカーのクッキングトレーナー、と豊富な経験をお持ちの五味先生。これからの夢などがあったら、教えてください、と聞いてみました。

「今年の4月から有機栽培の畑を借りて野菜とハーブを作り始めました。無農薬のお野菜を皆さんに出すことが出来るようになります。自分で育てた野菜やハーブを使って楽しく料理するようなレッスンを頑張っていきたいです。」

料理は美味しさ、楽しさだけでなく健康となるための一助と考えていらっしゃる五味先生、野菜作りを通してより安全な食づくりに取り組み始めたそうです。五味先生の教える健康な家庭料理が広がっていけば、健康で幸せな家族団らんがもっと増えそうですね。

(写真と文:小林晶子)*本文2枚目の料理写真を除く

お教室情報・ご予約申し込み

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  • 時間:11時〜14時30分(所要時間3時間半)※開催日程はホームページにてご確認ください
  • 定員:4〜6名様(レッスン毎に変動します)
  • 料金:5500円(レシピ、材料費込)※材料により変更の場合は事前にお知らせ致します。
  • 登録料:1000円 ※登録しなくてもレッスンに参加できます。会員登録いただいた方には優先予約メールで単発レッスン(味噌作りなど)のご案内をさせていただいてます。会員さまご紹介の際は無料です。
  • 進行:料理説明→調理→試食の流れです。※実践とデモンストレーションを交えます。
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