非日常のステージで「ジャズの楽しさ」を学ぶ/初心者も大歓迎の「正木彩生ミュージックスクール」

“「楽しい」がすべての基本”というコンセプトのもと、まったく楽器に触れたことのない本当の初心者からプロを目指す人まで、誰もが楽しく学ぶことができるジャズ専門の音楽教室「正木彩生ミュージックスクール」。「新しいことをはじめたい、挑戦したいという気持ちに全力で応えたい!」と話す代表の正木彩生さんに、スクールのこと、これまでのこと、そしてジャズレッスンの魅力について等、たっぷり伺ってきました。

2017年09月22日更新

音楽・楽器

プロフィール 正木 彩生(ピアニスト)

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今からでも遅くない、僕も大学からピアノ始めましたから

——まずは正木さんについてお聞かせください。

僕がはじめてジャズに触れたのは、浪人時代にバイトをしていた地元の兵庫県芦屋市の有名なジャズクラブでした。その時の衝撃は今でも覚えていますが、「カッコイイ…」の一言でしたね。

その感銘が忘れられず、家にあったピアノを独学で弾いたりしていたのですが、やはり誰かに教えてもらいたいと、プロのジャズミュージシャンにレッスンを受けました。それから同志社大学へ進学し、軽音楽部(ジャズ研)で本格的にピアノをはじめたんです。

大学時代はジャズクラブのバイトと軽音楽部にドップリ浸かった生活で、ますます音楽にのめり込んでいきました。

非日常のステージで「ジャズの楽しさ」を学ぶ/初心者も大歓迎の「正木彩生ミュージックスクール」

——大学時代からピアノをはじめたんですか!?

それまでほとんど弾いたことはありませんでしたし、中高時代も音楽とはほぼ縁のない生活をしていました。大学卒業時も、音楽で生活していけたらいいなと漠然と思っていましたが、そんなに甘い世界ではないことも知っていましたし、親からの無言の圧力もあり、上京して就職しました。

音楽関係のレコードショップ勤務だったので、仕事自体はとても楽しかったのですが、毎日音楽に触れるうち、ピアノをやりたいという衝動が出てきてしまって。我慢していたのですが、どうにも気持ちを抑えられなくなってしまいました。

それで関西に戻り、また音楽漬けの生活を再開させ、必死で練習し、1999年にバークリー音楽院の奨学金オーディションを通過してアメリカに渡りました。アメリカでの5年間は作曲編曲や即興演奏についても深く学ばせてもらうなど、かなり濃密な時間を過ごしたと思います。

好きな音楽をつづけながら生活できるという魅力

——スクール開講までのストーリーも気になります。

アメリカから帰国後、すぐに音楽で生活できるわけもなく、とりあえずまたサラリーマンになりました。

その頃、結婚したのですが、奥さんは同じ関西出身で付き合いも長かったので、僕がずっと音楽に没頭し続けていることを知っていました。そんな彼女が「会社を辞めて音楽活動に専念してみたら?」と、結婚を機に音楽に集中していいと言ってくれたのです。

当時、彼女も大手企業でバリバリ働いていましたので、その言葉に甘え、本格的な音楽活動をスタートさせました。昼は練習し、夜はライブハウスで演奏活動という生活でしたが、ライブなんて実際はそんなにありませんでしたから、今後どうしたらいいかという不安は常に持っていました。

そんな微妙な生活を丸一年間続けていた時、「教室などはじめてみては?」と提案されたんです。「僕なんかが恐れ多い」と思って最初は躊躇していたのですが、音楽をしながら生活できるという魅力もあり、はじめることにしました。

半径10km・3万枚のポスティングは効果大!

——スクールは生徒さんを集めるのが大変ですよね。

スクールを開校すると決めたら、まず生徒さん募集ですよね。僕の気持ちを伝えるため、練りに練ったフライヤーを3万枚ほど制作し、自宅から半径10km圏内を自転車で配り歩きました。

まずは、スクールを知ってもらうことに集中したのですが、その甲斐もあって最初から20人位の生徒さんが集まってくださいました。

オープン以来、生徒さんが増えた今でも地道なフライヤー作戦を続けています。現在はネットでの予約がほとんどなのですが、それでもまずはフライヤーを見てから検索をするという方は少なくないと思います。

今からスクールをはじめようとしている個人講師の方、ポスティングをあなどってはいけません。ぜひおすすめですよ。

——確かに、気になるフライヤーはずっと持っています。

そう!「いつか行きたい」「時期が来たら」という思いで、大事に保管してくれている人は多いと思うんです。実際、数年前のフライヤーを握りしめ「ずっと習いたかったんです」と来られた方もいらっしゃいました。

また、生徒さんが集まってくれることも嬉しかったですが、音楽を習いたい、ピアノを弾いてみたいという大人がたくさんいらっしゃることに、うれしさと喜びと、感激がありましたね。

大人になってピアノや音楽をはじめたいと思う気持ちは、僕にはとてもよくわかります。僕も大学からはじめたわけですからね。自分の好きなこと、やりたいことからチョイスしてスタートすると、モチベーションも高く保てますし、上達も早いと思います。

ターゲットは「習い事をしたい」「音楽を習ってみたい」人

——では、スクールについてお聞かせください。

現在、僕を含めて登録講師20人、生徒さんは登録300人ほどいらっしゃいます。一般クラス、ジュニアクラスがあり、基本的にプライベートレッスンが主になります。ピアノがメインの第1スタジオと、個室完備の第2スタジオがあり、様々な楽器に触れることができます。

一年に一度、教室あげての大イベントとして、都内のジャズクラブでプロミュージシャンをバックにしたコンサートも開催しています。みなさん、とても緊張されるみたいですが、本当に気持ちがいいですし楽しいですよ。

——生徒さんにはどんな方が多いですか?

40代〜60代の大人の方が多いですが、5歳のお子さんから80歳まで幅広い年代の方に通っていただいています。小田急線成城学園前駅から徒歩1分の好立地もありますが、盛岡や郡山、軽井沢といった遠方から通われている方もいらっしゃいます。

うちのターゲットは「習い事をしてみたい人」「音楽をしてみたい人」になります。ですから初心者大歓迎ですし、楽器を触ったことのない人こそ、ぜひいらしてくださいという感じです。

大げさに言えば「ジャズを好きな人」ではなく、ここに通って「ジャズを好きになってくれる人」が一番嬉しいかな。一緒に音楽を楽しみましょう!というスタンスをわかり合える生徒さんたちが多いですね。

——盛岡!郡山!すごいですね。

音楽やジャズを気軽に習える教室が地元にはなかなか無いそうです。多方面からよく問い合わせも受けますし、その人たちの要望にぜひ応えてあげたいと考えています。

ピアノだけでなく、管楽器や弦楽器などいろんな楽器を揃えていますので、楽器をお持ちでない方にはレンタルもさせていただいていますし。ピアノはレンタルできませんが(笑)。とにかく「新しいことをはじめたい!」という気持ちを心からサポートしてあげたいと思っています。

人生を動かすほどの“楽しい”を感じてほしい

——全く楽器をやったことのない人に教えるのは大変では?

大変ですけど出来ないことはありません。上達する方法はその人それぞれ違いますので、それを見極めながら進めていきます。一番大切なのは、レッスンの時よりも家に帰ってからの練習量をコントロールしてあげることですね。

楽器初心者の方は、小さな頃から楽器に触れている人たちに比べ、「練習する」ということが身に付いていません。どれぐらい練習すれば良いのか、どんな練習をすればよいのか、わからないと思います。

それを習慣づけてあげて、課題や練習量のコントロールをしてあげると、メキメキ上達していくんですよ。集中した練習の仕方を教えてあげることが大切だと思います。

——生徒さんのモチベーションをキープする方法などありますか?

「ジャズの楽しさをみんなに知ってもらいたい」というスタンスを崩さす、特別な時間を体験してもらえれば、ずっと高いモチベーションを保つことができると考えています。

簡単に手に入る「楽しい」ではなく、「人生を動かすぐらい楽しい」という気持ちを感じてもらえる場所にしたいのです。本気で何かに取り組んで、みんなと一緒に分かち合えるなんて、なかなか出来ることではないですよね。

前述したライブハウスのプロミュージシャンとのコンサートは、まさしく特別な時間といえるモノだと思います。そういった非日常のステージから生まれる本当の“楽しさ”を体験してほしいと思っています。

——いいですね、生徒として通いたくなりました。

本当の“楽しい”を体感してくれて、音楽の魅力にドンドンハマっている生徒さんが増えていくことは、僕の何よりの喜びですね。

レッスン以外にもいろんなイベントを立てて、僕も一緒に楽しんでいます。音楽合宿という名を借りた温泉旅行やスキー旅行なども、バスをチャーターして行ったり。大人が全力で遊んで、全力で楽しむと、本当に素晴らしい時間になるんですよ。

非日常のステージで「ジャズの楽しさ」を学ぶ/初心者も大歓迎の「正木彩生ミュージックスクール」

非日常のステージで「ジャズの楽しさ」を学ぶ/初心者も大歓迎の「正木彩生ミュージックスクール」

スタート時には管理業務と月謝設定をしっかり!

——スクール経営では何が一番大変でしょう?

それはもちろん管理業務ですね。個人経営の場合、生徒さんが少人数だと手計算で全く問題ないのですが、15〜20人を越えると一気に大変になります。

月謝の集金も、レッスン日にそれぞれがバラバラで持って来られます。しかも「月謝忘れました」と言う人が必ず数人いますから、さらに混乱してしまいます。催促するのも難しいですしね。ですからちゃんと期日に集金が出来るシステムを作ることが大切になります。

また、スケジュール管理も1人だと大混乱です。休む、日にち変更、時間変更…それに月謝忘れが重なると、もう腹が立つやら困るやらで大変です。

——いろいろな管理が発生するのですね。

ですから僕は早い段階で、月謝に関しては小口の収納代行にお願いしました。銀行口座で自動に引き落としできるシステムにし、しっかり管理できる体制にしています。

今はスケジュール管理もネット共有で管理していますが、それでも入力間違いや伝達ミスなど、ヒューマンエラーが多発します。生徒さんだけでなく、講師が増えて来ると、そのエラーは倍増しますから注意が必要ですね。

個人で教室をはじめたばかりだと、生徒さんは10人前後、多くても20人にならないと思います。その時は全てが楽チンなので、一番大切なことなのに後回しにしてしまいがちです。少人数のうちに「教室の予約方法・先生と生徒さんのスケジュール管理・受講料の支払い」をしっかり計画してみてください。

——確かに、オープン時だと「後でいいや」と思ってしまいそう。

もうひとつ、これは講師の皆さん全員が悩まれていることだと思うのですが、月謝料金の設定はしっかりと考えてほしいです。

最初は、資金も少ないから自宅や間借りでスタートすることが多いと思います。その時に、家賃のかからない状態の利益で、安めの月謝設定してしまう人が多いと思うのですが、これが大失敗につながることもしばしばです。

生徒さんの人数が増えてきて、大きな教室に変更するにしても、それまでの生徒さんに「料金を改訂します」とはなかなかお伝えしづらいですし、受け入れてもらえないこともあります。ですから、同業者の料金設定をよく研究し、今後の展開を見据えた料金設定を強くおすすめします。

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リアルネットワークから信頼関係を深める

——生徒さんとの関係を良好に保つ秘訣はありますか?

楽しくて通いたくなるレッスン環境というのはもちろんなのですが、先ほどもお話したイベントや旅行など、教室以外でのコミュニティづくりも重要だと考えています。上辺だけではないリアルなネットワークを築き、信頼関係を深めていけば良好な関係を長く保つことができると思います。

そうなると「長く休んで行きづらいし…」といってフェードアウトされることはなかなかありませんです。逆に「レッスン行けてないけど飲み会は来てしまいました」という方がたくさんいらっしゃいます。でもコレ、なぜだかとても嬉しいんですよね。

——大人になってからリアルな関係をつくれるのは魅力的です。

本当にそうだと思います。大人になるとそういった場所はどんどんなくなりますよね。僕自身も楽しみながら、生徒さんとの関係を深めていければと思っています。

レッスンに関しては、その方のレベルやペースに合わせて「クリア可能な小さな目標」を立ててあげることを大切にしています。ちょっとずつクリアし、小さな喜びを重ねることがモチベーションキープになりますからね。

大人は子どもたちほど気長でないので、成果を求めたがる傾向にあると思います。その欲求を上手く満たしてあげながら、少しずつ階段をあがるようなイメージで寄り添っていきたいと思っています。

——今後の目標や思いなどがあれば教えてください。

僕の人生を変えてくれたジャズをもっともっと世の中に広めていきたいですね。聴くのも楽しいですけど「演奏するともっと楽しいですよ」ということを知ってもらいたい。

それから、音楽やジャズの道を志している才能豊かな若者たちに、活躍する場をつくりたいということも大きな目標にしています。スクールをはじめて良かったなと思うことは、そんなミュージシャンたちにいろんなカタチで場所を提供できていることなんです。

スクール経営者として、演奏者として、またそれ以外にも様々な道が開けるといいなと思っています。世の中が今以上に音楽やジャズで盛り上がれるように、これからも色んな視点で取り組んでいきたいです。

——最後に、教室をはじめようと思っている方々へメッセージを!

教室をはじめる前は「僕なんかが先生と呼ばれていいのだろうか」と不安でした。大それたことをしているのではないかとか、本当に生徒さんは集まってくれるのだろうかとか。

でも、思いきってはじめてみると、思いがけない楽しい毎日が広がっていました。生徒さんから教わることも多く、僕の方が日々学ばせてもらっている感じです。好きな音楽を通して、こんなにも素晴らしい世界に出会えたことに感謝しています。

まずは、自分の思いをいっぱい詰めたチラシを作って配ることからスタートしてみてください。そうすると「次はどうすればいい」「何をしたい」などが何故かクリアに見えてくるので、ぜひやってみてくださいね。

非日常のステージで「ジャズの楽しさ」を学ぶ/初心者も大歓迎の「正木彩生ミュージックスクール」
(取材・文/たなべりえ)

お教室情報

■入会金…10,000円(税抜)
■月 謝…13,000円〜(税抜)
■体 験…初回体験レッスンは無料
■クラス…【一般クラス】月2回・1レッスン60分
    (ジャズピアノ・サックス・ボーカル・トランペット・ベース・ヴィブラォン・ドラム・ジャズ理論)
    【ジュニアクラス】
     ジャズピアノ/月3回・1レッスン30分
     ドラム・サックス/月2回1レッスン45分
■HP…http://www.saijazz.com/
■TEL…03-6411-3953
■E-mail…mail@saijazz.com
■access…studio1/東京都世田谷区成城6丁目6番2号 金子ビル3階
studio2/東京都世田谷区成城6丁目9番6号 ナカザワビル地下1階

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